落語の話はどこからでも始まる

定年間近なサラリーマンが落語のことをあれこれ書きます。

『浪曲は甦る』で浪曲の勉強。

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浪曲は甦る』読了しました。

面白い!

浪曲の歴史と今が、ざっくりとではありますが、掴めます。

浪曲の世界、ご高齢の方も多く、その人たちにも取材してるので、資料としても貴重な1冊。

 

玉川福太郎さんの事故死という、衝撃的なシーンから始まります。

 

福太郎さんは、玉川奈々福さんと玉川太福さんの師匠。私が浪曲に興味を持ったのは奈々福さん、太福さんだったので、2人の師匠である福太郎さんのことから話が始まるのは、とても読みやすい。同じように思う人も多いんじゃないですかね。浪曲師たちの歴史を延々と語られても困りますから。

 

浪曲って、落語や講談とはだいぶ違うのね。という当たり前のことを再認識。

三味線の伴奏が不可欠というのは理解してましたが、素人を対象にした浪曲教室からプロになった人、結構多いんですね。

そして、思っていた以上に、昔は人気があったらしい。

 

国本武春さんのこともかなり詳しく出てきます。テレビでは見てましたが、生では見られず。もったいないなあ。

 

というわけで、浪曲のイベント、今のうち積極的に見に行かなくては。

 

本書の著者である杉江松恋さん。ミステリー評論家という認識だったんですが、古典芸能にもかなり詳しいんですね。

 

この本の唯一の残念ポイントは、索引がないこと。

 

この人は誰の弟子、この人はさっきも出てきたよな、いったことが頻繁に起きるので、索引があると便利だろうなあ。