落語の話はどこからでも始まる

定年間近なサラリーマンが落語のことをあれこれ書きます。

次回も必ず行きたい勉強会「花緑のタネ」

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昨夜は会社帰りに高田馬場。講談でした。

今夜は会社帰りに渋谷。落語です。

柳家花緑師匠の勉強会「花緑のタネ」。

 

5月下旬に花緑師匠の独演会がありまして、

聴きに行ったのです。

そこで目にしたのが、この勉強会のチラシ。

 

びっくりしました。

ネタおろし3本やります、とのこと。

師匠のようなベテランが、

こんな、若手のような勉強会をやるんですか、

と驚きました。

 

ひょっとしたら落語業界では、

これが普通なのかもしれませんが。

(いやあ、違うよね)

(ベテランが全員、自分にこんな負荷をかけてるとは思えない)

 

サラリーマンの世界で言えば、それなりのポジションについている50歳が、自らの意思で新しい仕事を覚えるかしら。ということですよ。

 

ともあれ、これは見に行かなくちゃ。

というわけで、雨の中、向かったのでした。

 

会場は小ぢんまりとした、かなり綺麗なところ。

おそらくは、師匠の熱いファンが多め。

アットホームな、でもほんのり緊張感も漂う、

いい空間でした。

 

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出演者は花緑師匠のみ。

めくりもご本人がめくってました。

 

あ、そう言えば、「花緑のネタ」というめくり、ご本人が書いたそうですよ。

 

ネタは「船徳」「小言念仏」「三方一両損

 

当初は「弥次郎」が入っていたのですが、

これは次回に、ということで「船徳」に。

他の2席がネタおろしです。

 

船徳」は若い頃、小三治師匠に稽古をつけてもらったそうですが、自分の家(それはつまり先代の小さん師匠のご自宅なんですが)に来てもらってお稽古してもらったそうです。

ご本人もおっしゃってましたが、いかにも若旦那だわあ。

(こういう話が聞けるのも、こういう会の楽しいところですね)

 

若旦那もつらいんですよ。という実体験に基づいた分析が冒頭にありまして、「なるほど!」と思いました。

 

「小言念仏」はご存じの通り柳家小三治師匠のネタとして有名ですが、花緑師匠の元気なご隠居(ん? ご隠居ではないのかも)もいい感じです。

 

三方一両損」は、ご本人のお気持ちはわかりませんが、客席からは楽しそうにやってらっしゃるように見えました。

この噺に出てくるのが、お金なんていらねえやという連中ばかりなんですよね。まるで「井戸の茶碗」のような。あるいは「文七元結」のような。こんなネタが師匠はお好きに違いない、と勝手ながら思っております。

 

あ、でも、ネタおろししているご本人は大変なんだろうなあ、やはり。

 

次回の日程は未定らしいですが、

早速、次回が楽しみになってます。

 

#柳家花緑