落語の話はどこからでも始まる

定年間近なサラリーマンが落語のことをあれこれ書きます。

林家つる子さんの「芝浜」への挑戦が素晴らしい!

今朝1月30日の朝、NHK

「わたしの芝浜〜落語家 林家つる子の挑戦」

というドキュメンタリーを放送してました。

 

私、たまたまツイッターでこのことを知り、

リアルタイムで見るつもりだったんですが

ころっと寝坊してしまい、9時頃から録画で見ました。

 

芝浜は魚屋勝五郎が主人公で、

当然のように勝五郎の視点で描きますが、

それをその女将さんの視点で描こう、という試みです。

 

こういう発想が面白いなあ。と思います。

つる子バージョンの芝浜は、

ほんの一部しか放送されなかったので、

どこかで完全版を見なくては、と強く思いました。

 

女将さん、夫を起こす時間を間違えるんですが、

そのことを後悔しつつ夫の帰宅を待っている女将さん、

なんて描写はあるのかしら。

逆に、財布を拾うシーンなんかはすっ飛ばせばいいと思うのだけど。

全体を見なくては。

 

それはさておき。

 

男しかいなかった落語の世界。

女性落語家が、かなり増えてきました。

男視点で描かれるのが当たり前の落語を、

女性がどう描くか。

 

たぶん、3つあります。

1 女性男性に関係なく、そのまま演じる。

2 女性視点で描く。

3 新作を作る。

 

新作は更に細かく分かれると思いますが、

それはさておき。

 

私の理解では、春風亭一花さんは1ですね。

弁財亭和泉師匠は3です。

そして今回のつる子さんは2,ということですね。

 

どれも、簡単なことではないと思いますが、

2の場合は、古典を一回解体しなくてはいけないわけで、

かなり大変な作業だったと思います。

 

実際、つる子さんは、先輩の女性落語家や、

女性アナウンサーに取材をしてました。

 

大変ですが、大変だからこそ楽しい作業、

なんじゃないかなあ。無責任なものいいですけど。

 

解体されてもちゃんと落語として機能する、

古典落語の強さも感じました。

 

あ、そうそう、余談ながら。

 

つる子さんが参考にしてたのは先代・圓楽の動画。

へええ。と思いました。

談志の動画は転用しにくいのかな。

 

さらに余談ながら。

 

今回の番組に関して、

ツイッターは好意的な感想が多いように思いましたが、

フェイスブックでは否定的な書き込みを見かけました。

全体を聞かずに、よくもまあ否定的なことを書けるもんだ、

と呆れました。

 

フェイスブックはおじさんたちのメディア、

というのを聞いたことがありますが、

その一つの証左のような。

全くの余談ですけどね。