落語の話はどこからでも始まる

定年間近なサラリーマンが落語のことをあれこれ書きます。

春風亭昇輔さん「みちくさサーカス」は面白い!

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久しぶりの投稿になります。落語会、それなりに行ってたんですが、仕事の方がちょっとバタバタしてまして。そしてそうなると更新が億劫になるという悪循環。

 

そんな中、「これは書かねば」という落語会に遭遇しました。春風亭昇輔さんの「みちくさサーカス」。毎月、新宿で開催している昇輔さんの勉強会です。私は3回目でしたが、今夜は特に素晴らしかった!

 

落語3席と、落語ノートを読みながらのトーク。昇輔さんは高座ごとに感想と反省をノートに書いてまして、それを読みながら、前月を振り返ります。今回は猛烈に滑った学校落語の話や落語芸術協会落語協会の違いなど興味深いテーマが続きました。

 

しかし。

今回一番感銘を受けたのは、「ワンダーマジック」という新作落語です。

手品師のマジックを見せる、というネタなんですが、一人で何役も演じる落語だからこそ可能な噺であり、手ぬぐいをこう使うのか! という発見の噺でもあります。

 

ツイッターで検索したら、瀧川鯉八師匠が「新作落語の発明だと思う」と絶賛してました。鯉八師匠といえば、新作落語の雄。その人からこれだけの評価を得ていることで、凄さがわかっていただけるのではないか、と。

 

実は落語ノートのパートで、この噺を高齢者向け施設の配信でやったけどうまくいかなかった、という話がありまして、いわばその伏線回収ですね。まあ、この噺、年配の人たちにはわかりにくいかも、と思ったのでした。

 

そして、さらに驚いたのは、この噺の後が「宿屋の仇討ち」。古典落語の大ネタです。ワンダーマジックとのギャップが凄い。そこに感銘を受けました。

 

古典を覚えてきましたレベルでなく、昇輔さんテイストに仕上げているところも楽しい。細かなギャグはもちろんですが、「伊八!」と呼ぶところ、長く伸ばさないんですね。確かにその方が、侍ぽいわ。

 

というわけで、大満足の落語会でした。またこなくちゃ。来月からは1500円に値上げするそうで(今回まで1000円)、それでも安いわ。

 

#春風亭昇輔