落語の話はどこからでも始まる

定年間近なサラリーマンが落語のことをあれこれ書きます。

春風亭昇輔さんの「みちくさサーカス」が千円なのは安すぎる!

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若手の落語家さんの勉強会は楽しいなあ。

今夜つくづく感じました。

 

作り込んだ演目よりも、ネタおろしや工夫途中の噺が聴けるのが良いのです。成長過程を応援する感じ、ちょうど坂道グループやAKBグループを応援する感じです。

 

今夜見に行った春風亭昇輔さんの勉強会「みちくさサーカス」が、まさにそんな会でした。

 

新宿駅の近くのフリースペースで、毎月開催してます。3席やってそのうちの1席は新作落語。さらに、前月の自身の高座を振り返る時間があって、これがとても面白い。毎回、ご自身の高座の後にノートに感想を書いていて、それを元に喋るのです。

 

今夜は「壺算」「明烏」の古典2つと、

新作「西ローランド」。

この新作、講談の神田桜子さんと定期的に行っている勉強会で、桜子さんが作った新作落語です。ちなみにこの会、桜子さんが昇輔さんの落語を、昇輔さんが桜子さんの講談を作るという、なかなか挑戦的なことをやってるんですが、それはまた改めて書きます。

 

ともあれ、この3本に加えて反省タイムという、若手落語家の勉強会としては完璧なフォーマットという気がします。

 

明烏」は、若旦那と源兵衛太助の会話から始まります。たしか、立川談志がこの型だったような。若旦那のお父さんのぼやきから始まるパターンに慣れてるので新鮮。正直、お父さんはもう少し年齢高めでも良いように思いますが、その辺りは今後微調整していくのかも。ご本人は「かなり噛んだ」とおっしゃってましたが、そこはあまり気にならなかったなあ。気づいてはいましたが噺を聴く邪魔にならなかった、と申しましょうか。

 

こういう、ネタおろしが聞けるのも楽しいわけですよ。

 

唯一の問題点は、千円という安さ。客側が安いというのは変な話ですが、これだけの会が千円では、後輩落語家さんが困るでしょ、と思うのです。といったことも最初の方でお話されてましたけどね。少し値上げしてもいいんじゃないですかね。

 

#春風亭昇輔