芝浜。落語と歌舞伎はここが違う!
歌舞伎座で今月、「芝浜革財布」『しばはまのかわざいふ)をやってます。
主役の政五郎を演じるのは、
尾上菊五郎丈。
言わずと知れた、落語ネタです。
先日、見に行くことができたので、
落語との違いを備忘録風にまとめておきます。
一人で全て行う落語と、団体戦の歌舞伎。
演出が少し変わるようでして。
○スタートが芝の浜。女房に早く起こされてやることがないから海岸で顔を洗う、あのシーンから始まります。この方が、芝居っほいですよね。
○3年前の真相(女房の嘘だった)と知っても、政五郎が怒らない。実はここ、そうだよなあ、と思いながら見てました。大きな魚屋にまでなれたのは全て女房の嘘のおかげ、そう思えば怒るはずがない、という気がするんですよね。ここはリアルを追求するとそうならざるを得ない、という気がしました。
○落語におけるラストは酒を飲まないが、歌舞伎では飲みます。そしてさらにもう少し続きます。ここもシンプルに、夫婦で酒のやり取りをする方が芝居的、という判断なのでしょう。
というわけで、ところどころ異なる芝浜。
面白いなあ。