柳家喬太郎師匠のかっこいいセリフ
「演芸図鑑」という番組があります。
NHKの演芸番組で、落語家がホストを務め、
色物と落語を一席ずつ、
その後にホストとゲストの対談。
というのが基本パターンのようです。
ホストは基本的に1か月交代で、
最終週に自身も落語をするみたい。
日曜の朝5時15分からという、
TBSラジオの桂宮治師匠の番組も始まってない時間です。定年間近とはいえ、私もまだ寝てます。
というわけで録画で見てますが、他にも見たいのが多いのでつい後回しになってしまう。
言い訳が長くなりましたが、
林家正蔵師匠がホストで、
柳家喬太郎師匠がゲスト、
という回を先日ようやく見ました。
リアルタイムでは2月。遅すぎるわ。
この中で、喬太郎師匠のセリフがカッコよかったので書いておきます。
正蔵師匠に「人生でやり残したことは?」
と聞かれ、「落語」と即答。
かっこいいなあ。
圓朝ものも、長編の新作もやりたい。
前座噺にもやりたいものがある。
いつもはふざけている印象が強いだけに、
インパクトがありました。
それにしても。
喬太郎師匠を対談ゲストに呼んで、
落語はやらせない。
まるで、おきゃんでぃーずのファイナルカーニバルみたい。贅沢だわあ。
#林家正蔵
#演芸図鑑
柳亭小痴楽師匠の落語を秋葉原の小料理屋で楽しむ
今夜は会社帰りに、
秋葉原の小料理屋「やきもち」へ。
美味しい料理とお酒(私は呑めませんが)を楽しみつつ落語が聴けるという、夢のような空間です。
今夜は柳亭小痴楽師匠でした。
ネタは、「写真の仇討ち」と「天災」
「写真の仇討ち」は小痴楽師匠ご本人も言ってましたが、ちょっと珍しい噺のようです。
以前、三遊亭遊雀師匠のを聴いた気がするんですが、別の人だったかなあ。
こういうことがあるから、メモをきちんととっとかないと。と思います。
ついつい、聴いてそのままになっちゃうんだよなあ。
小痴楽師匠、最近始まったBS松竹東急で、映画の紹介を担当してるんですが、そのために毎日のように映画を見なくちゃいけないらしいです。かなり大変そう。
見なくても放送作家の原稿を読めばいいんでしょうが、それは自分としては許せないらしい。
そういうところは真面目なんですよね、小痴楽師匠。
ところで。
ノンアルコールビールって、銘柄によっては微量のアルコールが入ってるんですかね?
そんなことはない?
お店で2本、ノンアルコールビールを飲んだんですが、少しばかり睡魔に襲われました。
うっすら眠くなりつつ、落語を楽しむ。
これはこれで、いい気持ちでしたけどね。
次回は1本にしとくかなあ。
#天災
#写真の仇討ち
落語教育委員会で感じた兼好師匠の声の良さ
先週、中野で「落語教育委員会」を見ました。
三遊亭歌武蔵、
3人の師匠による落語会。
かなり贅沢なメンバーですよね。
この3人で、冒頭にコントもあります。
今回は、喬太郎師匠が出ていたTBSドラマのパロディ。
このメンバーでの落語教育委員会、見るのはたしか3回目です。もっと行かなくちゃ。と強く思いました。
今回は、もうすぐ真打の三遊亭柳若さんも加わり、楽しい時間でした。
印象的だったのは、兼好師匠の声。
師匠が出てくると、楽しい時間がこれから始まるよ! というのが、オーラと言うんですかね、ダイレクトに伝わってくるのですが、その期待をさらに加速させてるのが、あの明るい声なんだなあ、と感じました。
いい役者の条件として、
「一声ニ顔三姿」というらしいですが、
兼好師匠の場合はまさに声が素晴らしい。
これは強いわ、わ
で、期待値がグッと高くなるけれど、
それ以上に噺が面白い。
もっと聴きに行かなくちゃ。
#三遊亭歌武蔵
#落語教育委員会
桂米團治師匠と柳家花緑師匠の対談
お目当ては師匠の「妾馬 全編」でしたが、
特別ゲストが桂米團治師匠、というのも楽しみで、期待以上に素晴らしかったなあ。
噺そのものがよくできていて、物の値段とはなんだろう? と、自分の価値観を揺すぶられます。
さらに、米團治師匠と花緑師匠の対談もありました。桂米朝の息子と、先代柳家小さんの孫。
人間国宝の息子と孫の対談という、かなり貴重なものでした。
この後に出てきた林家あずみさんが「いつまでも聞いていたい」と言ってましたが、まさにそんな感じ。
米團治師匠が冒頭、「古典芸能の中で世襲でないのは落語くらい」とおっしゃってましたが、言われてみたら確かにそうですね。
花緑師匠や米團治師匠のようなケースは、珍しいほうなんでしょう。
落語の場合、(稽古だけではいかんともしがたい)本人のセンスによるところが大きいからかなあ。
名人の孫、息子の初舞台は周囲がうるさくて(期待が高くて、と言うべきか)プレッシャーもかなりのものだったようです。
ちなみに、花緑師匠の末廣亭デビューは中学3年の時。小さん師匠に入門することが決まってはいたものの、正式にはまだ。年末の小さん一門会で、トリの小さん師匠の前に出たそうです。ゲスト的な扱い、だったんでしようかね。お客さんは大喜びだったに違いない。
「大工調べ」をたっぷりやったそうですが、受けなかったそうです。
そんな花緑師匠も50歳。高座がますます気になってます。
行けてよかったなあ、柳家花緑独演会
面白かったなあ。
特別ゲストが桂米團治師匠。
そして三遊亭兼好師匠、林家あずみさん。
豪華です。
人間国宝の孫と息子対談も良かったですが、何より、「妾馬」全編が素晴らしかった。
1時間近い長さを感じさせませんでした。
「八五郎出世」というタイトルになることが多いこの噺が、なぜ「妾馬」なのか。
最後まで聴くとわかるんですが、最後までやることは滅多にない。それはつまり、あまり笑いがないからだと思うのですが、最後まできっちり、笑い多めに演じてました。いいなあ。
お! と思ったのは、八五郎が久しぶりに対面した妹に、「おっかさんも孫が生まれたと喜んでたよ」と伝えるシーン。
ここ、この噺の聴かせどころ、ぐっとくるところです。
実はこの前、立派な姿になった八五郎がその姿を母親に見せに行くというシーンが出てくるのですが、孫が生まれたことを喜んでいる母親の姿を見ているところで終わり、スパッとお屋敷のシーンになってしまいます。
「あれ、八五郎と母親の会話は描かないのかな」と思っていたら、お屋敷での妹との会話の中でこのシーン(八五郎と母親の会話シーン)に繋がり、ここで、母親の気持ちを語るのです。
この一連の流れが映画のカットバックのようで、とてもいいなあ、と思ったのでした。
というところ以外にも、この会、いろいろ面白かったんですが、長くなるので日を改めて書きます。
#柳家花緑
桃月庵白酒師匠は目が離せない落語家さんだった。
今夜、亀有で行われたピーチスワン落語会。
説明は野暮ですが、桃月庵白酒の桃と、
三遊亭白鳥の白鳥にかけたタイトルですね。
白鳥師匠のことはひとつ前の記事に書いたので、こちらでは白酒師匠のことを。
昨年末の週刊文春が落語特集をしてまして、
その中で、評論家の広瀬和生さんが
「いま聞くべき落語家」と絶賛していた一人が、桃月庵白酒師匠なんです。
それ以来、気になってたんですよねえ。
これまでも寄席などで聞いてるはずですが、2席をみっちり聴くのは、今回が初めて。
ネタは、「幾代餅」と「代書屋」でした。
何よりびっくりしたのは、「幾代餅」が爆笑落語になっているところ。
吉原を舞台にした人情噺のはずなんですが、次から次へとくすぐりを連打するので、ひたすら笑ってました。
この噺をここまで変化させる、チャレンジ精神が素晴らしいなあ。
師匠は見た目もふんわりしてるので、つい油断しちゃうんですよねえ。
古典落語をどういう風に変えていくのか。
確かに、目が離せない落語家さんだわ。