桂米團治師匠と柳家花緑師匠の対談
お目当ては師匠の「妾馬 全編」でしたが、
特別ゲストが桂米團治師匠、というのも楽しみで、期待以上に素晴らしかったなあ。
噺そのものがよくできていて、物の値段とはなんだろう? と、自分の価値観を揺すぶられます。
さらに、米團治師匠と花緑師匠の対談もありました。桂米朝の息子と、先代柳家小さんの孫。
人間国宝の息子と孫の対談という、かなり貴重なものでした。
この後に出てきた林家あずみさんが「いつまでも聞いていたい」と言ってましたが、まさにそんな感じ。
米團治師匠が冒頭、「古典芸能の中で世襲でないのは落語くらい」とおっしゃってましたが、言われてみたら確かにそうですね。
花緑師匠や米團治師匠のようなケースは、珍しいほうなんでしょう。
落語の場合、(稽古だけではいかんともしがたい)本人のセンスによるところが大きいからかなあ。
名人の孫、息子の初舞台は周囲がうるさくて(期待が高くて、と言うべきか)プレッシャーもかなりのものだったようです。
ちなみに、花緑師匠の末廣亭デビューは中学3年の時。小さん師匠に入門することが決まってはいたものの、正式にはまだ。年末の小さん一門会で、トリの小さん師匠の前に出たそうです。ゲスト的な扱い、だったんでしようかね。お客さんは大喜びだったに違いない。
「大工調べ」をたっぷりやったそうですが、受けなかったそうです。
そんな花緑師匠も50歳。高座がますます気になってます。