落語の話はどこからでも始まる

定年間近なサラリーマンが落語のことをあれこれ書きます。

立川談春「いままでの芝浜」が既に普通の芝浜とは異なるんですね。

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先月ラジオを聴いていたら、立川談春師匠の「芝浜」の会があると宣伝していて、大急ぎでチケットを購入。

 

で、今夜、その会に行ってきました。

立川談春独演会 いままでの芝浜、これからの芝浜」いままでの芝浜編

 

談春師匠が作り上げてきた「談春の芝浜」を新しくする、ついてはこれまでの談春の芝浜と新しい芝浜と、それぞれ2週にわたって聴かせる。そういう趣旨の会らしいです。今週は、いままで編。

 

芝浜といえば、私にすると立川談志なわけで、東横落語会などで聴いたなあ、とついつい懐かしくなります。

 

逆に、談春師匠の芝浜って、これまで聴いたことがなかったような。

 

というわけで、今夜のが、従来の談春流芝浜だと思うのですが、びっくりしました。談志芝浜と、かなり違う。

 

例えば、海岸で財布を拾うシーンがない。魚河岸に向かうシーンもない。したがって、師走の早朝の、寒さを描くシーンもない。

 

もっとも、夢であるという説明から逆算すると、財布を拾うリアルなシーンはない方が良い、と思います。

 

それはさておき。

 

晦日の夫婦の会話も、かなり印象が異なります。談志のは可愛いかみさんだったと思うんですが、談春のは、かなり頭の良い奥さん。

 

談春師匠ご自身の言葉で言うと「こねくり回した芝浜」です。スタンダードな芝浜とは、すでにだいぶ異なります。このくらい、落語と向き合うんだなあ。

 

というわけで、これをさらに新しくするの?

と、正直、かなり驚いてます。

来週も観に来なくちゃ。

 

談春師匠によると、今回の試みは「談志から離れる」ため、なんだそうです。守破離の離、とのこと。

 

あ、開口一番は弟子のこはるさん。いよいよ来年、真打とのことで、場内から暖かい拍手が。

 

立川談春

立川談志

立川こはる

#芝浜