談春師匠の「これからの芝浜」に本当に驚いた!
ちょうど1週間前に聴いた、立川談春師匠の「いままでの芝浜」。
今夜は「これからの芝浜」を聴きに、有楽町へ。
結論から言うと、私たちが知っている芝浜とは、だいぶ違います。
文字通り、これからの、談春の、芝浜です。
芝浜のようなもの、というべきかも。改作芝浜、的な。
芝浜といえばあのフレーズ。というのがいくつかありますが、それらがことごとく、出てきません。
最初、「理屈っぽい主人公だなあ。この調子でずっと行くのかなあ」と思ったのですが、主人公が魚河岸に出かけた直後のおかみさんの独白で、「お、これは面白い!」となりました。
そして、かなり速いテンポで大晦日のシーンへ。
ん? もう終わるの? というところから、従来のとはだいぶ変わってきます。ま、ここまでもだいぶ違うんですけどね。
来年以降もこっちの「芝浜」で行くんでしょうかねえ、談春師匠。だとしたら、いわゆる芝浜の情緒を年末に楽しみたい、というお客さんは困るだろうなあ。
でも、この型での芝浜ほ談春師匠にしかできないだろうから、この型を来年以降も続けて、磨き上げてほしい、という気もするのです。
来年、どっちの芝浜でいくのか、かなり興味があります。
それはともかく。
これからの芝浜の、従来との違いを書いてこさおきます。私自身の備忘録として。これはつまりネタバレなので、そういうのが嫌いな方は、以下、見ないでくださいませ。
・主人公は騙されていたことに怒らない。
・主人公はお酒を飲んでしまう。
・年越して正月2日まで描く。
・したがってオチも異なる。
・おかみさんはかつて、女郎だった。
・おかみさんは旦那に嘘をついていることに苦しんでいる。
・そのおかみさんの描写がかなり多い。おかみさん視点の芝浜とも言える。
・大家さんの登場シーンもかなり多い。
新しい芝浜の誕生に立ち会えたことが、とても嬉しいです。
#立川談春
#芝浜