落語の話はどこからでも始まる

定年間近なサラリーマンが落語のことをあれこれ書きます。

真打昇進目前の立川こはるさんの「芝居の喧嘩」が素晴らしかった

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会社帰りに新宿に出て、立川こはる独演会を見てきました。

 

こはるさんといえば、今年5月に真打に昇進することが、昨年秋に発表されました。

そして披露興行が10月に、有楽町の朝日ホールで開催されるとのこと。5日間10回です。

 

その披露目の落語会、見てみたいなあ。

でもチケット争奪戦がすごいことになるんだろうなあ。

と思っていたら、独演会で先行発売するという噂を聞きまして、今夜の独演会に向かうことにしたのです。

正確に言うと、先日の秋葉原やきもちの勉強会で、そんなことをおっしゃってました。

 

朝日ホールのキャパは約600。

10回ですから6000枚出るわけですが、そのうちの2000枚をこはるさんが持っているそうです。

(と、今日の高座で言ってました)

 

チケットぴあでの発売が6月くらい、とのことで、それまでにこの2000枚、手売りで完売するつもりなんじゃないかしら。

私も思わず2枚買ってしまいましたが、並んでいると5枚買っている人もいて。

今日が先行発売初日だと思うんですが、100枚以上は売れたんじゃないかしら。

 

それはともかく。

本日の演目は「まんじゅうこわい」「芝居の喧嘩」「富久」の3本。

 

女性落語家の場合、本来、男性が演じること前提でできている落語をどう演じるか、という問題が常について回ると思うのです。

 

女性ならではの視点で作り直したり、

女性視点の新作を作ったり、

可愛らしさを全面に出したり。

 

中には、そういったことを意識させずに、シンプルに落語として楽しめて、後から「あ、女性落語家だったんだ」と思うような、そんな落語家さんもいます。

私の中では、その筆頭がこはるさんであり、噺に入ってからの春風亭一花さんもそのラインである、と位置付けしてます。

 

立川こはるさんは、少年のような見た目と低めの声で、落語の世界にスッと入り込めます。

今夜の演目でいうと「芝居の喧嘩」が素晴らしかったです。この噺、啖呵を切るシーンが何度か出てくるんですが、違和感なく、むしろかっこよく、聴けました。あの啖呵は、こはるさんの武器だろうなあ。

 

というわけで、秋の披露目の会が楽しみです。

幇間の久さんのように、チケット2枚、大事に保管しとかなくちゃ。

 

あ。写真は真打昇進を大師匠・立川談志の墓前に報告するこはるさんと、談春師匠。こはるさんはもちろん左です。

 

#立川こはる