落語の話はどこからでも始まる

定年間近なサラリーマンが落語のことをあれこれ書きます。

2022-01-01から1年間の記事一覧

春風亭かけ橋さんの独演会に行ってきました。

春風亭かけ橋さん。 今年2022年7月に、二つ目に昇進しました。 かつて落語協会で二つ目になったんですが、 その後、芸協に移って前座からやり直し、 今回めでたく二つ目になったという、 変わった経歴の落語家さんです。 移籍の詳しい理由などは、知りません…

幇間腹かたいこ腹か問題

ツイッターから落語会情報を得ることが多くなりました。 それはつまり、落語家さんご本人のツイートを見る機会も増えている、というわけで。 落語家さんのツイート、面白いのが多いです。 自分の会の宣伝だけでなく、いろんな話題が出てきます。 そんな中、…

春風亭百栄師匠が気になります。

寄席や落語会のひそかな楽しみは、 「この人いいなあ!」という新たな芸人さんの発見です。 あ、もちろん私にとって、ですよ。 ベテランの噺家さんでも初見の方、まだまだたくさんいらっしゃるわけで。 今回の紀伊國屋寄席、伯山先生やいちかさん、雲助師匠…

神田伯山先生の怪談は本当に怖かった。

今夜は久しぶりの紀伊國屋寄席。 言わずとしれたホール落語の老舗です。紀伊國屋書店新宿本店の紀伊國屋ホールで、毎月開催。 今回で686回ですから、これはもう大変な歴史があるわけで(50年以上!)。 ただ、最近はあまり行けてませんでした。 開演が午後6…

柏で聴いた春風亭昇也師匠の「紺屋高尾」が素晴らしかった

昨日は柏で「春風亭昇也打披露興行」でした。 昇也師匠、柏にお住まいなんですね。 昇々、鯉八、小痴楽各師匠という成金メンバーに、小助六師匠、そしてご本人という豪華なメンバーです。 客席には昇也師匠のお子さんも来ていたそうですが、そんな状況で廓噺…

「厩火事」のサゲ、こういうパターンもあるのか!

大事なことを忘れてました。 春風亭一花さんの「厩火事」。 サゲが通常と異なります。 通常バージョンだと旦那のセリフで終わりますが、一花さんはそのセリフの後も会話が続き、おかみさんのセリフで終わる。 おかみさんの安堵感、 そしてご隠居の話を 結局…

演劇サークルに所属していた春風亭一花さんの唯一苦手だったお仕事

大事なことをすぐに忘れてしまうので、 備忘録として書いておきます。 春風亭一花さん。 立教大学出身というのは知ってましたが、 演劇研究会に所属してたんだそうです。 今夜聴きに行った一花・雛菊二人会で、 「四段目」のマクラで喋ってました。 その研究…

春風亭一花さんの「厩火事」はおかみさんが可愛らしい

最近、女性の落語家が元気です。 特に落語協会の女性が元気なような。 (あくまで個人の感想ですよ) そんな楽協の女性落語家が中心となって、 新しい落語会が始まりました。 「シモキタで女子会」というもの。 メンバー5人による旗揚げ公演は見に行けなかっ…

春風亭一花さんからレスをもらった月曜の夜

新宿道楽亭での、今夜の 春風亭一花・田辺いちか二人会「いちいち」。 感想をもう少し書きます。 道楽亭、けして広い会場ではありません。 お客さん、30人くらいかなあ。 それはつまり、高座と客席が近いということで、独特の臨場感があります。 私が座った…

田辺いちかさんは「朝ドラのヒロイン」だったんだ。

会社帰りに、新宿の道楽亭に行きました。 ここ来るの、久しぶりだなあ。 春風亭一花・田辺いちか二人会「いちいち」 があるのです。 前から気になっている一花さんと、 最近非常に気になるいちかさん。 このお二人の会とあっては、 行かねばならぬ。 (他の…

蝶花楼桃花師匠はうまいなあ。と唸った日曜の朝

さっき5本書いたので今日はおしまい、 と思っていたんですが、 大事なことを忘れてました。 今朝のNHKの「演芸図鑑」。 蝶花楼桃花師匠が出てたんですが、 大変に見事でした。 演目は「権助提灯」。 大店の旦那と奥さんとお妾さん。 そして飯炊きの権助。 4…

末廣亭のクラファン、今こうなってます。

新宿末廣亭に行った話が続いてますが、 今回はこの記事でおしまいです。 クラウドファンディングの件です。 末廣亭が単独で、仲介会社なしで クラウドファンディングを進めてます。 私も参加しまして、そのリターンでチケットと千社札をもらいました。 その…

柳亭明楽さんの「壺算」に衝撃を受けた夜

小痴楽師匠主任の新宿末廣亭。 実は一番インパクトを受けたのは、 柳亭明楽さんでした。 柳亭小痴楽師匠の弟弟子です。 登場人物が、話の筋を知っているという前提で会話が進む「壺算」。 とてもメタ的な構造。 これって柳家小三治師匠の落語論に対する、 ア…

立川こしら師匠、新宿末廣亭に出演という瞬間を目撃!

先週金曜日22日の、 柳家喬太郎師匠の独演会は 午後2時から4時半まで。 その後、すぐ近くの新宿末廣亭に向かいました。 柳亭小痴楽師匠が、夜の部の主任なのです。 夜の部スタートが5時前。ぴったりの時間です。 小痴楽師匠の時は、毎回、ゲスト枠というのが…

柳家喬太郎の独演会でウルトラマン落語

先週の金曜7月22日は、休みをとって終日エンタメ三昧。 映画を観た後、新宿のシアタートップスへ。 こちらで、柳家喬太郎師匠の独演会があるのです。 キャパ100人くらいですかねえ。チケットの前売り開始当日にものの数分で完売したみたい。私、申し込んでみ…

発売開始5時間でチケット完売した落語会で昇さんの新作に驚く

東京新聞が主催する落語会「日比谷らくご倶楽部」。 二つ目が3人ずつ3グループで出演するというもので、今月は三遊亭わん丈さん、春風亭昇りんさん、昔昔亭昇さんのグループ。 前売り券発売5時間で、完売したんだそうです。凄すぎる、、、 わん丈さんがいき…

次回も必ず行きたい勉強会「花緑のタネ」

昨夜は会社帰りに高田馬場。講談でした。 今夜は会社帰りに渋谷。落語です。 柳家花緑師匠の勉強会「花緑のタネ」。 5月下旬に花緑師匠の独演会がありまして、 聴きに行ったのです。 そこで目にしたのが、この勉強会のチラシ。 びっくりしました。 ネタおろ…

高田馬場ばばん場で、神田桜子さんの意外な物真似が聴けた夜

会社帰りに高田馬場へ。 目的地は、今年の1月にできた演芸場、ばばん場。高田馬場駅から歩いて10分ほど。 今年の2月に立川流の落語会がありまして、 それ以来のばばん場です。 2月は大雪だったんですが、今回は雨。 個人的には、傘必須の演芸場になってるな…

ようやく見ました、「二つ目物語」

先日、見に行きました、「二つ目物語」。 林家しん平監督作品。 短編3本で構成されているオムニバス形式の 映画です。 セリフのある出演者は全員落語家。 思いがけない役をあの人が! という発見も楽しい。 (もっとも、中にはよく存じ上げない方も) タイト…

落語家が注目を集める2度のチャンスタイム

先週見に行った、「志らくが決める! 昇進査定」。 前座である立川らくまん、志らぴー両名の、 二つ目昇進公開テストです。 見事に、二名当時合格でしたが、 印象的だったのは志らく師匠の講評。 その中で、「落語家が注目を集める時が生涯に2度ある」という…

「志らくが決める!昇進査定」でらくまん、志らぴーの存在を知る。

先日、「志らくが決める!昇進査定」を見に行きました。 立川志らく師匠が、自分の弟子である前座2名の昇進を審査する、というものです。 立川流の昇進審査といえば、談志が元気な頃は、落語ネタや歌舞音曲など「これだけ覚えなさい」という数値目標があり、…

春風亭昇也師匠が自ら語る「四字熟語」をネタに組み込めた奇跡の高座

前回の記事で、春風亭昇也師匠が、 池袋演芸場の真打披露興行で、 「武助馬」をやった、 ということを書きましたが、その続きです。 実はその日のことを昇也師匠本人が、 ご自身のツイッターで言及されてます。 リアルタイムでその投稿を読んだものの、 詳細…

昇也師匠が語る「落語家のルール」

今日の春風亭昇也師匠の勉強会。 マクラで興味深い話が聞けました。 詳しい方には常識かもしれませんが。 ある噺を教えてもらった落語家さんと一緒の寄席では、そのネタはやらないんだそうです。 その噺を、その落語家さんがやりたい、と思っている可能性が…

春風亭昇也師匠はなぜ「青菜」をあまりやらないのか。

うわ。 1か月以上更新してませんでした、 こちらのブログ。 リハビリ兼ねて、しばらくの間、 積極的に更新します。したいと思います。 たぶんします。するんじゃないかな。 というわけで、久しぶりの今日は、 春風亭昇也師匠の会の話。 東京都千代田区神田神…

池袋演芸場で白酒師匠の豚次伝。

2日連続で落語を聴くという贅沢な夜。 本日は池袋演芸場でした。 こちら、6月1日から10日まで、 「任侠流れの豚次伝」連続公演中です。 これは、今さらいうまでもないかもですが、 三遊亭白鳥師匠の新作落語。 10部構成の大長編でして、 それを毎日日替わり…

『落語の目利き』出版記念落語会は贅沢な会でした。

2夜連続で落語でした。 まず昨日6月7日は、渋谷のユーロライブにて、 『落語の目利き』(広瀬和生著)出版記念落語会。 渋谷らくごをやってるところですね。 落語評論家の広瀬和生さん。 落語会でたまにお見かけします。赤い長髪だからすぐわかるんですよ。 …

『小三治の落語』は小三治入門としても芸談の本としても素晴らしい。

広瀬和生さん。 個人的にいま、最も信頼している落語評論家です。 その広瀬さんの文庫新刊『小三治の落語』が出てると知り合いに教えてもらい読み出したんですが、予想通りとても面白かった。 小三治師匠のネタを広瀬さんが分析し、世に出回っているCDやDVD…

柳家花緑師匠の「中村仲蔵」はこんな時こそ聴きたい噺だった!

昨日のCOREDO落語会の余韻に、まだ浸っております。 桃月庵白酒師匠の「松曳き」、柳家権太楼師匠の「唐茄子屋政談」、いずれも素晴らしかったんですが、特に印象に残っているのは柳家花緑師匠の「中村仲蔵」。 先月の師匠の独演会で、この噺に言及されてま…

30回記念! COREDO落語会でかつての東横落語会を思い出した。

昔、東横落語会という会がありました。 渋谷駅に隣接する東急百貨店にあった東横劇場、そこで毎月開催されてました。 最終回が1985年ということで、当時大学生だった私はギリギリ間に合った世代。学生なのでそこまでお金に余裕がありませんでしたが、それで…

柳家花緑師匠の噺に身を任せる贅沢な時間

久しぶりのブログ更新になりました。 落語会の感想、もっとまめに書かなくちゃ。 と思ってはいるんですが。 今夜は会社帰りに赤坂区民ホールへ。 柳家花緑独演会です。 花緑師匠には、ポッドキャスト「おあとがよろしいようで」3月分にご出演いただきました…